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DHL Ex 4月からコスモ石油とSAF調達

DHL Ex 4月からコスモ石油とSAF調達

国際貨物便で利用

右からトニーカーン社長、森山幸二社長
 DHL Expressは1月28日、コスモ石油マーケティングとSAF(航空燃料)利用拡大に向けた調達契約を東京・江東区のDHL東京ディストリビューションセンターで締結した。

 DHLはこれまで欧米を中心にSAFを調達してきたが、本契約でコスモ石油らが設立したSAFFAIRE SKY ENERGY製造の国内産SAF(年間720万㍑)を中部国際空港起点に4月から利用開始する。国際貨物便のSAF利用はアジア初となる。
DHLジャパンのトニーカーン社長は「2050年までの温室効果ガス排出量ネット・ゼロの達成を目指し、様々な脱炭素の取り組みを強化してきた」と述べる。

 DHLは現在50台導入済みのEV車両を30年までに60%、21年以降に建てた全物流施設で太陽光パネル発電の再生可能エネルギーを使ったカーボンニュートラル対応を進める中、同社はSAFを用いた国際輸送サービス「GoGreen Plus」の提供を23年に開始した。
 
 「SAFは航空輸送の温室効果ガス排出量を削減する有効な手段だ」とDHLジャパンのトニーカーン社長は強調する。
 DHLは世界の主要9空港でSAF利用の実績を持つが、2030年までに現3%から30%まで拡大を目指す。今回の中部国際空港の仕向け国は、4月時点でアジア、米国、乗継後の欧州が対象で、今後拡大を図る。

 コスモ石油マーケティングの森山幸二社長は「SAFは当社が持つ脱炭素商材の一つとして、航空機の脱炭素につながる重要な商品。SAFには課題には供給規模、コストなど課題が多いが、SAF活用にハード面、ソフト面で多数実績のあるDHLには学ぶ点が多い」と森山社長は語る。

 トニーカーン社長は「今回の締結は、SAF利用拡大に向けた大きな一歩だ。排出量を削減した輸送ソリューションの普及に尽力し、社会全体の環境負荷軽減に貢献していきたい」と展望した。

2025.1.31

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