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自動物流道路 東名大か拠点間有力

自動物流道路 東名大か拠点間有力

他モードとの補完も考慮

 国土交通省は、自動物流道路に関する検討会の第2回会合を3月28日に開催し、物流事業者からヒアリングを行った。どこに設定するかについて、東京~名古屋~大阪の幹線を最有力に、各輸送モードが連携できる拠点間のルートが想定されるとした。
 自動物流道路は、社会資本整備審議会道路分科会国土幹線道路部会で物流危機への対応、カーボンニュートラルへの対応、道路空間の多機能化の観点から構想され、今年2月に検討会を設置した。
 主要都市部を結ぶ地下トンネルに自動運転カートを走行させるスイスのCSTや鉄道線路の路肩にリニアモーターカーを自動運転させるイギリスのMagwayを参考に、新たな物流システムとして今後10年での実現を目指している。
 第2回会合で、ヤマト運輸はリソースが省力化できることから、どこにつくるかによるが「最大限活用したい」、日本通運は規格化が前提となるため準備段階として共同輸配送やパレット化の拡充が必要になるが、「鉄道の補完として期待している」と歓迎の意を表した。
 今回からオブザーバーで参加したJR貨物は、各輸送モードとの補完が不可欠となるが、「近距離拠点間でも長距離幹線でも連携していきたい」と述べた。
 国土交通省からは、センサスなどをもとにした物流量の現状について、東名大が輸送量も多いが空車も多く非効率となっていること、小口貨物の需要が一定程度あるところが候補になると紹介した。
 小さめな貨物を扱える自動搬送技術も紹介され(表参照)、活用するには現状それぞれに課題があり、今後技術開発が必要になるとした。
 委員からは、「目的をどこに設定するかが大事。それによりルートが決まってくる」「どれくらいのキャパシティ、需要見通しかを考えていく必要がある」などの意見が出された。トラックを減らす幹線が有力だが、拠点間も各輸送モードが連携できるので候補になる見通し。
 今後もヒアリングを続け、夏までに想定ルートを含めた中間とりまとめを行う。
                        2024.4.2

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