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JR貨物労使共催新春フォーラム

JR貨物労使共催新春フォーラム

良好な労使の信頼 関係が企業を培う

 JR貨物の労使共催による「新春フォーラム」が11日、ホテル雅叙園東京で開催された。
今回の特別講演は、働き方改革総合研究所代表取締役の新田龍氏の「なぜあの会社は人が集まり辞めないのか~少子高齢化と2024年問題の渦中の労働力確保~」。
 
犬飼 社長
 主催者あいさつしたJR貨物の犬飼新社長は「24年問題、カーボンニュートラルへの取り組みが進んでいる中で、鉄道貨物は環境課題に優れていて、中長距離の輸送で高い労働生産性を有している。23年度は中期経営計画の最終年度で、4月からは新しい計画がスタートする。北海道新幹線並行在来線の問題もあるが、一方では10年後には鉄道輸送量を倍増しようとの期待もある。社長に就任して全国の現場をくまなく回ろうと昨年末までに実現し、現場で社員・組合員の皆さんの意見を聞くことの重要性を改めて感じた」と述べた。
 
髙木 社長
 同じく主催者あいさつしたJR貨物労組の髙木康之委員長は「今回の能登半島地震で会社としていち早く無料で支援物資を運ぶことを決定したことは、社会的責任を全うする姿勢を感じた。緊急パッケージで鉄道や内航海運の輸送量を倍増にする目標が出されたが、ヨーロッパで実施されている長距離道路を走行するトラックからの課金が、トラックと鉄道や船舶を利用した複合輸送に対する支援になる事例なども参考になると思う」。「JR貨物は、国鉄時代赤字の元凶といわれていたこともあり、JR発足後も黒字と赤字を繰り返す中で、培われてきた現在の労使関係だ。2024年、混迷を深める1年になるだろうが、これまで以上に労使の信頼関係を大切にしていきたいと思う」と述べた。

 新田氏は、豊富な事例の紹介をもとに「少子高齢化や2024年問題などで深刻な人手不足が叫ばれる昨今だが、実は不足しているのは『人手』ではない。本当に不足しているのは『良好な労働環境』と『満足できる報酬』だ」と結論づけた。

2024.1.19
 

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